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クルマ・バイク関連情報
大丈夫という判断が既に酔っぱらいの証拠です

人間は、火を触れば熱いと感じて手を引きますし、指を切っても痛いと感じて包丁を止めます。このように自分の状態を把握しているからこそ、人間は安全に生きていられるのです。

この「自分の状態を把握する能力」を落とすものの1つがアルコールです。アルコールを飲むと身体能力や思考力が低下することは、よく知られていますが、一番怖いのは「本人に自覚がないこと」、つまり自分の状態が把握できないことなのです。

飲酒運転についての実験は、絶えず行われていますが、その実験の被験者に運転終了後の感想を聞くと、口を揃えて「普段と同じだった」とか「自分でも信じられないくらいうまく運転できた」と答えます。

しかし実際の運転を見てみると、信号待ちで停車中にブレーキから足を離していたり、右左折や車線変更のウインカーの出し忘れ、ギアがニュートラルになった状態のでアクセルの空ぶかしや、コラムシフトつかもうとして虚空をつかむなどのミスが多かったにもかかわらず、そのように認識しているのです。

アルコールを飲むと直前の動作でさえ忘れやすくなり、重大事故につながる予兆となるミスでも忘れてしまいます。そのため、「意外と運転できる」とか「この調子なら大丈夫」とハンドルを握ってしまうのです。

多くの場合、アルコールを飲んだあと運転しても、すぐに運転が滅茶苦茶にならないため気付きにくいのですが、その「大丈夫」に客観性はありません。大丈夫と思う判断が、既に酔っぱらいの証拠なのです。